1万円で買えるレコードプレーヤー。ION「Max LP」購入レビュー

ずっと前から、自分のレコードプレーヤーが欲しいなと思っていました。

ぼくはルームシェアをしているのですが、一緒に住んでいる方が下の部屋に置いているレコードプレーヤーを勝手に使わせてもらうという形で、今までレコードを聞いていました。

 

レコードプレーヤーって、それだけを単体で持っていてもレコードを聞くことはできないらしいんですよ。

ぼくはその辺りのオーディオ機器には全然詳しくないのですが、レコードを聞くには他にもアンプやスピーカー、フォノイコライザーという機械も必要なんだとか。

 

それでも割と本気で欲しかったので、それらの機械を揃えるためのお金は、一式で5万円ちょっとくらいなら出せそうだな、と思っていました。

オーディオ機器ってかなりピンキリなので、それで揃うかも不明だし、揃っても「まあ無難」くらいの一式になるかもしれませんが・・・。

 

この記事を書いているのは2020年の5月。

新型コロナウイルスが拡大するのを防ぐため、緊急事態宣言が延長された頃です。

 

ぼくは洋服も大好きですが、家にいる時間が長くなった分、分かりやすく洋服を買う回数が減りました。

せっかく家にいる時間を、もっと充実したものにさせたい。

 

そう思ったとき、やっぱりレコードプレーヤーが欲しいなと思ったのですが、なかなか一式を見に行ける状況じゃないし、そもそもの知識もあまりない。

ということで、前から気になっていた、これ一台だけあれば、すぐにレコードを聞くことができるという画期的なレコードプレーヤーを購入してみたのでした。

 

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ION Audio「Max LP」

ION Audio (アイオン オーディオ) というメーカーから販売されている「Max LP」というモデルのレコードプレーヤー。

先ほども書いたように、家でレコードを聞くには、レコードプレーヤー本体以外にも色々な機器が必要です。

 

対して、ION Audioが販売している、このMax LPというレコードプレーヤーは、これ一台だけあればすぐにレコードを聞くことが可能になる画期的なアイテムです。

針圧調整など、細かい手入れも特に必要がないので、Max LPとお気に入りのレコードだけあればオッケー。

 

ちなみに、今 (2020年5月現在) はAmazonでも楽天でも品切れ状態が続いていて、次回入荷は月末になるとのこと。

多くの人が外出を自粛しているため、簡単にレコードを聞けるこういったアイテムの需要が高まっているのかもしれませんね。

 

という訳でぼくは、すぐに手に入る中古品をオークションで落札しました。

定価は11,000円ほどで、Amazonでは9,900円くらいで販売されていますが、状態のいい中古品を5,000円ほどで落札できました。

 

ルンバの箱で発送してくれた、素敵なセンスを持った出品者さんのことは、受け取り連絡と共に高評価をさせて頂きました。

 

部分的に安っぽさはあるものの、基盤はしっかりしている

Max LPの付属品は説明書と、外部出力のためのケーブル類、電源アダプター。

付属のCD-ROMソフトを使うと、レコードの音源をデジタル化してパソコンに取り込むこともできるらしいです。

 

これに関しては、実際にやる機会があれば別で記事を書きたいと思います。

 

ちなみに、ION Audioを代表する人気のレコードプレーヤーには、ぼくが購入したMax LPとは別で「Archive LP」というモデルも存在しています。

そちらは定価がMax LPよりも少し安く、Amazonでは7~8,000円くらいで買えてしまいます。

 

これら2つの違いは何かというと、Max LPには透明のダストカバーが付いていること。

上の写真だと窓の模様がめちゃくちゃ反射していますが、これのことです。

 

ダストカバーがあると、レコードプレーヤーが回っていないときでも、本体にホコリが積もることを防いでくれます。

ただそれだけのことではありますが、レコードにとってホコリはノイズの原因となる、少し迷惑な存在です。

 

「Archive LP」でも性能はほぼ変わらないと思うので、安さを求める方はそっちでもいいのかもしれません。

使っていないときは、布をかけておくなどして、ホコリを防ぐ工夫が必要ですね。

 

レコードを載せるプラッタと呼ばれる部位に、針とスピーカー。

上から見ると、とてもシンプルな作りです。

 

前から見るとこんな感じ。

 

前面には、イヤホンやヘッドホンを差し込めるジャックが存在します。

音質に関しては後述しますが、ここにヘッドホンを差し込んで聞いてみると、アナログレコードならではの暖かみのある音を楽しむことができました。

 

後ろには、パソコンと繋ぐためのUSB端子や、外部のスピーカーと繋ぐための端子、カセットデッキと接続できる端子、そして電源アダプタと繋ぐための端子があります。

実際にレコードを聞きたいときは、電源アダプターを繋いで「POWER」スイッチをONにすれば準備完了です。

 

アーム部分はプラスチック製。

少し安っぽさこそ感じますが、そもそもの定価が10,000円ほどと、破格の安さなので値段相応の作りなのではないか、と思います。

 

アームの下にある、プレーヤーの回転数を変えるためのスイッチ。

この辺りもプラスチック製で重みを感じない作りなので少しだけ耐久性に不安を感じますが、乱暴に使わない限り、そう簡単に壊れるようなこともなさそうです。

 

プラスチック部分には少し安っぽさを感じますが、基盤となっている木製のパーツはなかなかずっしりしていて、重量感があります。

頼り甲斐と、存在感は十分です。

 

ちなみに、45回転アダプタもちゃんと付いているので、7インチのレコードも聞くこともできます。

 

気になる音質は、価格相応で可もなく不可もなくといった感じ

1万円くらいで買えるレコードプレーヤー。

肝心かつ気になる音質に関してですが、これは可もなく不可もなく、といった感じです。

 

ぼくはオーディオマニアではないので詳しいことは分かりません。

しかし、少なくともこれまで借りて使っていた、ちゃんとアンプやスピーカーなどの一式が揃った環境で聞く音楽に比べれば、音は軽くてやや安っぽく聞こえます。

 

高音は薄っぺらく、低音も少し頼りない感じはしてしまう。

左右に配置された、直径5~6cmくらいのスピーカーから音が出ているだけなので、仕方のないことだとは思っています。

 

ただ、最初の方で少し触れた通り、Max LPは外部のスピーカーと接続することが可能なので、そこに期待といった感じでしょうか。

ある程度スピーカーにこだわってみれば、もう少しいい音で音楽を聞くことができそうな気がしています。

 

ION Audio「Max LP」はレコード初心者にはおすすめ

ということで、ION AudioのMax LPは、ぼくのようなレコード初心者にはおすすめできるレコードプレーヤーです。

音質こそ、めちゃくちゃいいとは言えませんが、価格相応のクオリティー。

 

何より、10,000円前後で手に入るリーズナブルな価格帯に加え、他にスピーカーやアンプ、フォノイコライザーなどの機器を用意する必要がない、というのがとっても嬉しい。

色々な機器を揃える必要があると、ある程度の知識が必要になってくるので、なかなか手を出しづらいところ。

 

対して、Max LPはこれ一台だけがあれば、すぐにでもお気に入りのレコードを聞くことができるので、レコードを聞き始めるまでのハードルがこの上なく低くなっています。

これを手に入れて欲が出てきたら、スピーカーを買うなり、知識を身につけてから、オーディオの沼にハマっていくなりすればいい話。

 

こういう、レコードを聞くまでのハードルを極めて低いものにしてくれる機器の登場は、とっても嬉しいものでした。

レコードに興味のある方は、ぜひ手に入れてみてください。

 

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今、ぼくがアナログレコードに夢中な理由

購入したレコードプレーヤーのレビューはここまで。

ここからは、今この時代にぼくがアナログレコードに夢中な理由を書いてみたいと思います。

 

ぼくが今まで以上に音楽に興味を持ち始めたのは、Podcast音楽番組のお手伝いをさせてもらうようになった2年ほど前からです。

その頃から、アナログレコードはまた少しずつ、流行っていたようでした。

 

もちろん、それ以前からレコード屋さんに行ってみたりすれば、レコードはたくさん販売されていました。

ただ、今ってリアルタイムで活躍しているミュージシャンも、音源の配信やCDの販売と共に、レコードを販売していたりします。

 

この記事を読んでいるあなたが好きなミュージシャンも新作のレコードを販売しているかもしれません。

とても有名な人たちで言えば、星野源さんやback numberも新作アルバムのレコードを販売していたり。

 

ぼくも普段はサブスクサービスのSpotifyを使って音楽を聞いていますが、そこで聞いて気に入ったアルバムをレコードで買ってみる、というパターンが最も多いです。

もしくは、そもそも配信はされていないアルバムをレコードで買ってみたり。

気に入った音楽は、外出先で気軽に聞けるのも嬉しいんだけれど、家でじっくり耳を傾けて聞く体験も大事にしたいと思っています。

 

わざわざレコード屋さんまで買いに行って、レコードプレーヤーの電源を入れて針を落として、聞く。

そうやって手間をかけて好きな音楽を聞くことって、とってもワクワクする貴重な趣味の時間だと思うんですね。

 

音源を買いに行く時間や手間を省いて、気軽に音楽を聞けるようになったのはサブスクサービスのお陰。

それはとってもありがたく、新しい音楽と出会うきっかけをたくさん与えてくれます。

 

しかし、そうやって省かれた、ある種「無駄な時間」と言われるもの。

それを、あえて大切にすることが、アナログレコードを聞く意味だとぼくは思っています。

 

アナログレコードって、CDには記録できない、人間が聞こえないはずの周波数まで記録することができるらしいんです。

聞こえないはずなんだけど、CDやサブスクを使ってイヤホン越しに聞く音とは、また少し違った雰囲気を味わえる。

それらよりも、暖かみのある音が、レコードからは確かに聞こえてくるんですよね。

 

単純に、好きな音楽はモノとして持っておきたい、みたいな所有欲もそこにはあります。

LPサイズのジャケットを見ると、とっても素敵で格好良くて、美術館で絵画を見ているときと同じ気持ちにさせてくれたりもします。

それらを部屋に飾っておける、アート的な側面もあったり。

 

古いレコードなら、500円前後で買えるものだってたくさん。

それらは、20代のぼくが色々な世代の人と話をするきっかけを与えてくれたりもします。

 

何より、今はサブスクサービスが主流になりつつある中で、CDが売れている時代に比べればミュージシャンの収入は減っているはず。

ほどんどの人はCDを買ってもパソコンに取り込んでスマホで聞いてしまうので、一度きりになってしまう。

最初から買わないという選択肢を取る人も、たくさんいると思います。

 

対してアナログレコードは、それ自体を聞くことに価値がある。

買うことで好きなミュージシャンにお金を落とせるので、今後の活動を応援するという意味でも理由になると思っています。

 

色々な理由がありますが、ぼくの場合は基本的に宝探しが好き、という性格も大きく関係しているはずです。

これだけネットが便利になった時代でも、わざわざ、お目当てのモノがあるか分からないけれどお店に行って、それを探すっていう行為自体が好きだから。

 

そういう、今の時代に生きる他の人に言わせれば無駄かもしれないことが、ぼくの楽しみになっています。

レコードは探すという行為から、それを見つけたときの喜び、家でゆっくり聞いているときなど、色んな瞬間に楽しみを与えてくれる存在。

 

だからぼくは今、アナログレコードに夢中です。

自分の部屋に置けるレコードプレーヤーを持っていると、それらはこれからもっと楽しくなっていく予感がして、ワクワクしています。

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いわはし

いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。

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