ヨーロッパで出会った、中身のないジャパニーズファッションへのアンチテーゼ

人生初の海外旅行でドイツに滞在しているいわたです。

いち服好きとして、海外に来ても洋服のことが頭から離れることはなく。

 

「ヨーロッパで人気のブランドって何だろう?」そう気になっていたときでした。

現地で大人気のブランド、Superdry.極度乾燥(しなさい)に出会ったのは。

 

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日本人が見たらびっくりなブランド”Superdry.極度乾燥(しなさい)”

それはオランダのユトレヒトを歩いていたときでした。

服屋さんがたくさん並ぶ通りに、日本人のぼくらの目をひときわ引くそれが現れたのは。

 

そのブランド名は”Superdry,極度乾燥(しなさい)”

色々とツッコミどころが満載のブランド名ですが、なんと世界54か国に展開する大人気ブランドなんだとか。

 

ファストファッションかと思いきや、それなりにいい値段のするカジュアルブランド。

有名人にも大人気で、サッカー選手のベッカムや映画でハリーポッター役を演じたダニエル・ラドクリフも着ているそうで。

 

思えばオランダでも、ドイツでも幾度となく目にした”極度乾燥(しなさい)”というプリントの入った洋服たち。

ぼくら日本人からすれば「何これ、ジョーク?」と思えますが、日本以外の各国では大人気のブランドです。

 

日本人と外国人のファッションに対する考え方の違い

日本人からすればジョークグッズにしか見えませんが、ぼくはこのブランドのユニークなセンスにがっつり惚れ込んでしまいました。

 

日本人ってよく英字がプリントされた洋服を着ているじゃないですか?

量販店に売っているものや、一部カジュアルブランドでよく見かけますよね。

 

ぼくら日本人がよく着る英字プリントの洋服に刻まれた言葉の意味は海外の人からすれば意味不明だということは有名な話で。

でたらめでしかなくて、そこに深い意味なんてないものがほとんどなんですよね。

 

海外の人たちは英語の書かれた洋服をよく着ています。

それは並んだ単語の見た目重視ではなく、刻まれた意味を重視して洋服を選んでいるから。

自国で使う言葉を刻んだ洋服を着ることは、着飾るためでなく自身がファッションを通じて伝えたいメッセージを表現するためなんです。

 

しかし一方で日本人は日本語が書かれた洋服を着ないし、それは恥ずかしいことだと思っている。

それはなぜかというと、ファッションは自身を着飾るための方法としか考えていないからなんです。

 

つまり日本人と外国人では、ファッションに対する考え方がまるで違う。

海外の人たちは自身が伝えたいメッセージを表現するための手段としてファッションを楽しんでいる。

日本人は自身を着飾るためにファッションを楽しんでいるんです。

 

だから日本人は「日本語がプリントされたTシャツなんてダサい」と思って袖を通さない。

ずっと自国に住んでいるからには、見慣れない言葉の方がかっこよく見えますもんね。

 

ブランドのユニークな発想がセンスの塊でしかない

Superdry,極度乾燥(しなさい)はイギリス発のブランドで、立ち上げに関して日本人関係者は1人もいないそうです。

それなのに日本語を取り入れた洋服を作り続ける。

 

創業者の方が市場視察を兼ねて日本へ訪れたとき、日本人がへんてこな意味の英字Tシャツを着ていることを不思議に思ったそうで。

恐らくそこで日本人とそれ以外の人々の、ファッションに対する考え方の違いを感じたのではないでしょうか。

 

日本人が見た目重視で、メッセージ性のない洋服を着ている。

そのファッションにおける日本の見た目重視な文化を自国に輸入したのがブランドの始まりです。

発想がとってもユニークで、センスの塊でしかない。

 

あえて無機質で意味のない日本語を洋服にプリントして、海外の人にとって見た目重視で好まれる洋服を作る。

現に漢字は外国人にとって非常にクールな文字であることもブランドの人気を裏付けています。

 

もっともブランド名のSuperdryは、日本のビール”スーパードライ”に触発されて命名したそうですが。

極度乾燥(しなさい)は、スーパードライを直訳した結果として付けたのでしょうか。

 

”自動車潤滑”なTシャツを実際に買ってみた

いち服好きとして、ヨーロッパで人気のブランドに手を出さない訳がありません。

ドイツのベルリンにて、とんでもなく大きなSuperdry.極度乾燥(しなさい)の店舗に足を運んでみました。

 

せっかくだから日本語の書かれた洋服が欲しいと思い、ぼくが手にしたのは”自動車潤滑”とプリントされた黒地のTシャツ。

サイズはあえて大きめの2XLを選びました。

お値段は現地価格で4,400円ほど。

 

芸能人も着るややハイファッション気味なブランドということもあって、品質も申し分ありません。

特にエンボス加工でブランド名が刻まれたスウェットは80ユーロ(現地価格で1万円)とは思えないほどのハイクオリティ。

品質には絶対のこだわりがあって、やや口うるさいぼくも大満足の生地感です。

 

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中身のないジャパニーズファッションへのアンチテーゼ

知れば知るほど、Superdry.極度乾燥(しなさい)はクールなブランドで。

ぼくはユニークなこのブランドの思想を知って、完全にファンになってしまいました。

 

小学生の頃はよく着ていた英字プリントのTシャツ。

歳を重ねるにつれて英語を学び、単語の意味を知るにつれて着なくなってしまいました。

 

理由は簡単で、ぼくが洋服を着る本当の理由は徐々に変化していったから。

自分を着飾るためから、服を着ることで自己主張をするために。

 

日本人のぼくたちがSuperdry.極度乾燥(しなさい)の洋服を着ることは、中身のないジャパニーズファッションへのアンチテーゼ。

”自動車潤滑”なんて、おかしな言葉の刻まれたTシャツです。

しかし何を隠そう、それをネタに笑うぼくたち日本人がブランドのイメージソースになっているんですよね。

 

ドイツで買ったこの服を、ぼくは日本に帰っても大切に着続けたいと思います。

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いわはし

いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。

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