「自分に自信がない」という友達の服装をコーディネートしたら、すごくいい顔をしていた

「自分に自信がない」という友達がいます。

ぼくにもその気持ちはすごく分かる。

 

なぜなら、ぼくもそっちのタイプの人間だからです。

今ではそれが少しマシになったと思える理由はいくつかあるけれど、洋服を好きになったことはとても大きい。

 

同じ布なのに、着る服が違うだけで人の印象はこんなにも変わるのか。

せっかく選べるのなら、選んだ方がいいじゃないか、と思ったのが始まり。

 

今ではもはや、洋服を買うことや選ぶことは個人的な趣味になりました。

洋服というものが、ただただ好きになっている。

 

「自分に自信がない」という友達は、大学の同級生。

人より少しだけ体の大きい彼がつい最近、ジムに入会したという。

 

すごくいいことだと思いました。

せっかくジムに入るなら、少しだけファッションにも手を出してみたらどう、という話になって。

 

痩せるに越したことはないけれど、しんどくなるまで頑張る必要はないと、密かにぼくは思っています。

ビッグシルエットの洋服だって流行っているし、少し体が大きくてもお洒落な格好はできる。

 

体が大きいことを必ずしも「痩せなきゃ」とか、ネガティブに考えて落ち込む必要もないと思うんです。

それは他の人が持っていない安心感とか、包容力にも繋がる。

 

世の中の女性の大半は、顔の格好いい俳優のような男性に惹かれるものだと思っています。

当然、ぼくたち男性もそっちを目指して髪型を変えてみたり、服装にこだわってみたりする。

 

個人的な話ですが、ある日ぼくは「そっち側」を目指すことに限界を感じてしまいました。

キャラクター的にも、産まれ持った顔としても、頑張ってもイケメン俳優に自分を近付けることはできないと思った。

 

しかし、それは前向きな諦めでした。

自分が目指すべき、向いている方向性を再認識するための前向きな諦め。

 

格好いいキャラクターに成りきれないなら、真逆の方向に振り切ってしまえばいい。

ぼくはお笑いコンビのバナナマンが大好きなのですが、日村さんは若い頃「ブサイク」と言われることに抵抗があり、言われるとイラっとしていたそうです。

 

そりゃあ誰だってブサイクと言われて嬉しい訳がない。

だけれど、20年以上前に今の髪型にしてからは覚悟を決めた。

 

ブサイクキャラで、いじられキャラでお笑い芸人として生きていくと腹を決めた瞬間だったんだと思います。

それから、現在の活躍っぷりは誰が見ても認めるほどの人気者。

 

本当は格好良くありたかった。

その気持ちを捨てて、ブサイクキャラとして生きる道を覚悟したから今がある。

 

したたかで強くて、改めて格好いいなと思った瞬間でした。

似た気持ちで最近、強めのパーマをかけたぼくがいます。

 

友達もぼくも、キラキラしたイケメンを目指すよりは、逆の方向にフルスイングで振り切った方が絶対にいいタイプ。

決してイケメンとは言われないけれど、別の形で際立っていけることを目指した方が早いタイプだと思っています。

 

だから別に、友達も無理してまでガリガリに痩せる必要はなくて。

彼にしかないその魅力を、見た目から溢れ出る包容力を生かして似合う服を選んであげたら、そのままですごく似合うんじゃないかと思ったんです。

 

体の大きい人って開襟シャツが似合うんですよね。

インナーは丸首よりもVネックの方が首元をスッキリ見せてくれるので、白無地TシャツのVネック。

 

ストレートシルエットのチノパンを合わせてあげれば、色落ちしたデニムジーンズよりも清潔感のある雰囲気に。

靴は「最近、少し美意識を持って買った」と履いていたそれが似合っていたので、そのままです。

 

雑誌でよく見かける言葉ですが「清潔感」を少し意識するだけで、人の印象はここまで変わるんだな、と改めて思いました。

清潔感なんて、服装次第で誰だって、いくらでも改変することができる部分です。

 

写真には撮っていないけれど、もう1枚シャツを買って4着で計6,500円。

そのままトイレで買った服に着替えて出てきてからの方が、友達は圧倒的にいい顔をしていました。

 

ぼくは少し前に「ザ・トゥルー・コスト」という映画の上映会を開いたりして。

ファストファッション流行の裏側では、多くの人が悲しんでいる現実を知って、個人的にはそういったお店にはあまり行かなくなっていました。

 

けれど、よっぽど洋服が好きでもない限り、いきなり1万円くらいするシャツを勧めたところで「服にそこまでお金をかけられない」と思うのは当然のこと。

洋服に興味を持つ最初のきっかけとしては、ファストファッションって身近でいいのかな、なんて思いました。

 

これで自分に自信がついて、気持ちも前向きになって、彼女もできたりしたら最高だね。

洋服を選ぶことの楽しさを少しでも感じてくれたなら、痩せると着れる服や似合うテイストもより広がっていくから、更に楽しくなっていきそう。

それはジム通いのモチベーションにも、なってくれそうな。

 

新しく買った服を着て、少しずつ前向きな気持ちになっていく友達を見て、初めから自分を責めてマイナスに考える必要なんて、やっぱり必要ないと思いました。

どんな人でも、現時点で持っている魅力というものは必ずあるから。

 

「欠点も角度を変えたなら個性に産まれ変わる」と、ぼくの大好きなバンドは歌っています。

「自信って言葉は自分を信じると書く」と、同じバンドの曲にあります。

 

「自信がない」とぼくも思っていたし友達も言うけれど、その本質はきっとそういうことなんだと思っています。

今までよりもほんの少しだって、着る服を意識してみる。

 

それはきっと、自分を信じてあげるための第一歩になるとぼくは思っています。

改めてファッションって素晴らしいなって、コーディネートを組みながら、友達の姿に教えてもらいました。

The following two tabs change content below.
いわはし

いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。

この記事を読んだ人におすすめ