1万円で東大生を全身コーディネートして大変身させてみた

12月の中旬からBASEで開始した、僕がファッションコーディネーターとして洋服の買い物に同行するサービス。

ファッションコーディネーター始めました!あなたの買い物に同行します – 誰とも違う僕の日々

ちょくちょく反応を頂いてはいるのですが、希望される方は遠方にお住まいな場合が多くなかなか依頼は頂けずにいました。

そんな中、都内での買い物同行希望を頂いたので行ってきました。その様子を記事にして報告します!

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13時に原宿で待ち合わせ

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今回は古着の町、原宿で待ち合わせです。原宿には古着屋も多いうえ、僕自身もかなり足を運んでいたのでおすすめできる古着屋さんはたくさんあります。

依頼内容は「15,000円以内で冬服全身コーディネート」とのことだったのでその値段で揃えられるお店の候補をいくつか挙げておきました。

僕自身、東大生の知り合いもいなければ何かで一緒になった経験もなく、正直言って「未知の生物」でした。知っていることといえば「東大は日本一頭のいい大学」ということくらい。

依頼はもちろんどなたからでも大歓迎ですが、なんせ今回の依頼主は東大生なので僕がスタイリングをしながら「この服は○○だからこの服と相性がいいんですよ」と説明しても「なんでですか?理論によれば○○は○○で…」と論破されてしまう可能性も否めない。

そんな状況に陥って泣いてしまったとしても逃げられるように僕は走りやすい靴を履いてきていました。逃げる準備はバッチリでいざ待ち合わせていた原宿駅前へ。

 

依頼主の高野君と初対面

すると駅前にいたのはキャメルのダッフルコートに黒スキニーと非常に爽やかな格好をした好青年。彼が今回の依頼主の高野君でした。

「いわたさん!今日はよろしくお願いします」と明るく挨拶をしてくれてすごく好印象でした。この人は他人を論破して楽しむような人じゃないと悟り安心しきった僕は肩の力が抜けてようやく落ち着くことができた瞬間です。

高野くんがお金をおろしたところで、早速古着屋の立ち並ぶ方面へ。

 

1着目にはデニムパンツを購入

冬服の全身コーディネートをする場合は僕なりのこだわりがあって、それはアウターから揃えることです。その理由はいたってシンプルで、アウターを先に買ってしまえば自然とコーディネートの全体像も見えるし、無駄な買い物が減るんです。

1日で全身コーディネートをする場合はもちろん、普段から買い物をするときにも「今年の冬はこんな格好をしたい」とざっくりとでも先に理想のスタイルを決めてしまい、ニットやシャツを買い揃える前にアウターを買うことでその年にしたい格好の軸をハッキリとさせれば無駄なインナーの買い物を減らすことができるのでおすすめです。

ちなみにアウターはどこのお店でも一般的に10月末~11月中旬にはそのシーズンに入荷する大体のアウターが揃い、尚且つ本格的に寒くなる前なので在庫的にも潤っていて自由に選べるのでこの時期に買ってしまうのがおすすめです。ニットやシャツといったインナーはその後でアウターの雰囲気に合わせて買えばお洒落にそして無駄なく買い物をできちゃいます!

そんな話をしながらアウターを探していたのですが、この日は2月1日。ファッション業界でいえば年明け頃から冬物を引いて春夏物を出し始めるのでそもそも冬物のアウターを見つけることに苦戦しました。なんなら夏物のTシャツも店頭に並び始める時期です。余談ですが僕は高野君と解散した後に夏物のTシャツを購入しました。1月~2月ってそんな時期なんです。

アウター探しに苦戦をしたのでそれは後回しに。僕の場合は全身コーディネートをする場合、アウターの次に重きを置くのはボトムスです。そこでボトムス探しにシフトすることに。

普段はどんな風に服を選ぶのか、ボトムスはどんなものを好んで穿くのかを聞いていると、高野君はどうしても黒いボトムスばかり履いてしまうので違ったボトムスを穿いてみたいとのことでした。

それを踏まえてデニムパンツとスラックスをピックアップして試着をしてもらい、どっちに挑戦をしてみたいかの判断をしてもらうことにしました。

その結果、今回はボトムスにデニムパンツを選ぶことに。一言にデニムパンツといっても種類はたくさんありますが、今回は最も合わせやすい濃紺でストレートシルエットのインディゴデニムに絞って探します。

高野君のウエストに合いそうなサイズで合わせやすい細身のシルエット、尚且つ質も良いデニムパンツを探して2店舗目へ。そこでようやく理想のデニムパンツを発見しました。

試着をしてもらい、サイズがピッタリなことも確認し念願の1着目として濃紺でストレートシルエットのインディゴデニムをご購入です!

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急遽、春服全身コーディネートへ

古着屋は価格帯でいえば大きく3つに分類されます。最も高いのが「ヴィンテージ」の古着を売っているお店で1着数万円~デニムパンツなら100万円を超えるものも。

その次は最も一般的な70年代~90年代の古着を扱っている「レギュラー」を扱う古着屋です。原宿の相場でいえば大体はアウターで~2万円、ニットやシャツで~8千円、半袖Tシャツで~5,000円、ボトムスで~8,000円といった価格設定です。

ヴィンテージやレギュラーの古着屋ではオーナーやバイヤーさんが直接海外へ出向いて現地で実際に袖を通して日本人に合うサイズ感かどうかを確かめながら1点1点を買い付けるので服に対してのこだわりも強く、それだけ値段も張るものです。

今回は15,000円で全身コーディネートなので基本的に回っていたお店はヴィンテージやレギュラーの古着屋ではなく、海外に溢れる古着をコンテナに詰めてトン単位の重さで輸入するような古着屋でした。そういったお店に置いている服はバイヤーが時間をかけてチョイスした服ではない分とても安い。掘り出し物もたまにありますが基本的には状態が良くなかったりサイズが大きすぎたりで良い服はあまり置いていない場合が多いです。

そういったお店を回ってみても冬物アウターは見つからないのでやむを得ずレギュラーの古着屋を回ってみることに。僕自身も原宿ではレギュラーの古着屋に詳しいので自信を持っておすすめできるお店を訪れてみました。それでも冬物アウターが見つからない!

期待に沿うことができず焦りと申し訳なさが僕を同時に襲い始めたそのときに高野君が「春物で全身コーディネートをお願いします!」

 

約9,000円でアメカジコーディネートの完成

僕はすぐに冬物アウターから春物アウター探しへシフトしました。そうして「黒色で落ち着いた雰囲気のアウターを着てみたい」との希望を踏まえつつ数着をピックアップします。アウターとボトムスが決まったことでコーディネートの全体像は見えたのであとはインナーを選ぶだけです。

ここでも高野君の「インナーはニットとシャツの重ね着ばかりしてしまいマンネリ化しているので他のコーディネートをしてみたい」との希望を聞いて僕の激推しするサーマルカットソーを使ったコーディネート提案です。

夏に買ったTシャツを秋まで着れる、サーマルカットソーの着こなし方 – 誰とも違う僕の日々

 サーマルカットソーは首元が広いものを買っておけば冬はニットのインナーとしても着ることができるし、春や秋には半袖Tシャツの下にレイヤード(重ね着)してコーディネートの幅を広げることができます。通年着回せる最強のアイテムなのでこれを持たない手はありません。

高野君のシャツ+ニットのレイヤードによるコーディネートのマンネリ化を打開すべくインナーにサーマルカットソー+半袖Tシャツを使ったレイヤードの提案です。

Tシャツは2枚くらいピックアップをし、アウターや別のお店で購入したインディゴデニムとも組み合わせて試着をしてもらうことに。

そうして全身コーディネートをした高野君がこちら!

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ドレスライクな雰囲気のアイテムとカジュアルなアイテムを両方取り入れたバランスの良いコーディネートもお洒落で良いですが、高野君はデニムパンツ自体を滅多に穿かないとのことだったので今回は思いっきりカジュアルに振り切った全身コーディネートを提案させて頂きました。

ジャケットのインナーには白いサーマルカットソー+グレーのTシャツのレイヤードスタイル。ボトムスにはインディゴデニムを持ってきて高野君が元々履いていたハイカットのスニーカーに合わせます。

ガタイのいいアメリカの黒人がしている様な「ザ・アメカジ」なコーディネート。

写真を撮り忘れてしましましたがジャケットを脱ぐとサーマルカットソー+半袖Tシャツで写真の様に袖をレイヤードさせています。

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この全身コーディネートを提案すると高野君は「いいですね!僕このブルゾンとTシャツを買います!」とブルゾンとTシャツ2枚をご購入です。

ジャケットが1,900円、Tシャツ×2枚で 2,100円、サーマルカットソーが1,200円、インディゴデニムが3,200円だったので消費税込みでも9,000円ちょっとの全身コーディネートが完成です!

依頼者の感想

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買い物を終えて高野君に感想を聞いてみると、今まで古着屋には行ったことがなかったのでとても楽しかったとのことでした。提案したコーディネートを試着して試着室から出てきた高野君は「新しい自分を見つけられた感じがします」とも言ってくれました。僕としてはこの言葉が本当に嬉しかったです。

ちなみに今回依頼をしてくれた高野君も元日にブログを始めたばかりのブロガーさんでした。買い物同行しながら共通の趣味であるブログについても話をして、僕としても楽しい時間を過ごしました。

www.ryosuke-takano.net

 

人に教えることの難しさを実感

僕としても周りの友達の買い物には何度か同行してコーディネートのアドバイスを行ったりしていたものの、お金を頂いて「ファッションコーディネーター」として人にコーディネートの提案をすることにはそれなりの責任感も伴うので友達のそれとはまるで違った経験でした。

ファッションには確実に守らなければならない決まったルールがあるわけではないので本当に自由です。それ故、感性を大切にして楽しむものだと思っているのですが、例えば普段から服選びを感覚で行って失敗をしてしまう人がアドバイスを求めてショップスタッフさんに意見を聞いても「この服とこの服はこんな感じで合わせやすいんですよ」といった非常に抽象的かつ感覚的なアドバイスが返ってくることがほとんどです。

けれどそれってアドバイスを聞いた側が持っていない感覚なので全くもって為になるアドバイスではないんですよね。非常に抽象的かつ感覚的な伝え方では何ともわかりづらい。

僕がファッションコーディネーターとして買い物に同行して服選びのアドバイスやコーディネートを提案するときにはそこにとても気を付けるようにしていて、今まで抽象的な言葉で伝えられていた部分をできる限り言語化して分かりやすく、そしてその人にとっての知識となるような伝え方を心がけています。

そうしないと聞いている側もきっとつまらないので、ファッションを教える側として今後も自分自身が更に洋服好きになって研究を続け、相手に伝えやすい言葉を選べる様になるべきだと改めて感じることができました。人に何かを教えるってとても難しいけれど、それは自分の為にもなるし、何より喜んでもらえたことが本当に嬉しいです。

 

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あなたの専属コーディネーターになります

1時間につき1,000円であなたの買い物に同行しコーディネートを提案するファッションコーディネーターとして依頼を承っています。

依頼内容はファッションに関することであれば何でもOKです。今回の様に「○○円以内で全身コーディネート」はもちろん、「着なくなった服がタンスに眠っているんだけど、それを活かしたコーディネートと提案して欲しい」といった依頼でも大歓迎です。

プロのファッションコーディネーターに買い物同行をお願いすると1日で2万円~3万円はくだらないです。そのお金でアウターが1着買えちゃうと考えるとかなり高い。

僕は1時間につき1,000円でファッションコーディネーターとして買い物に同行をします。まだ実戦経験が少ないこともありますが、かなりの破格で依頼を承っています。

周りにお洒落な人はいないけど、その道のプロに頼むのは高くて迷っている方はお気軽にご連絡ください!

詳細や過去の事例はこちらの記事にまとめているので是非読んでみてください。

ファッションコーディネーター始めました!あなたの買い物に同行します – 誰とも違う僕の日々

今回依頼をしてくれた高野君はたまたまブログをやっていて記事への顔出しも大丈夫とのことでしたが、もちろんブログをやっていない方でも、顔出しNGの方でも依頼はどなたでも大歓迎です。

お金を頂く以上、全力で対応をさせて頂きます。ファッションコーディネーターとして僕が買い物に同行したことを機に服を好きになってくれる人が増えればそれほど嬉しいことはありません。僕はそこを目指して今後も活動をしていきます!

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いわはし

いわはし

学生の頃にブログを始め、広告収入をもとに独立。その生活を3年ほど続けるも、特に目標はなく貯金が底をついて社会に出る。ショップスタッフ、アパレルブランドのPRを経て、現在は都内の眼鏡店で働く27歳。リサイクルショップを見に行くのが趣味で、主にそこで買った洋服の紹介や、自作Tシャツの販売などを中心としながらブログ「TOWER REPORTS」を書いている。 ご連絡やお問い合わせはこちらもしくは以下のメールアドレスまでお願いします。 k.iwahashi09@gmail.com

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