TOWER REPORTS

ぼくが洋服を好きな理由と、そのきっかけ

そういえばぼくは、どうして洋服を好きになったんだろう?

今日はそんな話を書いてみたいと思います。

 

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音楽が大好きな少年だった

ぼくは小学校も高学年の頃から、とにかく音楽が大好きな少年でした。

6年生の頃、我が家にもまだ来ていたサンタクロースに頼んだクリスマスプレゼントはミュージックプレーヤー。

 

当時、浜崎あゆみがCMに出演していた、SDカードに記録した曲を再生するタイプのあれです。

手に入れてからは専ら近所のレンタルCDショップへ通ったり、ブックオフへ行き中古のCDを買ってみたり。

 

こうして振り返ってみるとぼくの音楽における趣味が古いのは、中学生の頃か始めたブックオフ通いの影響でしょうか。

シングル100円、250円で買えるアルバムとなれば当然古いものがほとんどで。それらを買い漁っていたからなのかもしれません。

中学生の頃はPENICILLINに、高校生になればLUNA SEAやBOOWYにとにかくハマっていました。

 

好きなアーティストと同じ服が着たくて

そんなこんなで音楽が大好きだったぼく。これだと決めたものにだけ一直線に向かうタイプなので、当時はロックバンドにとにかく夢中で。

周りの友達がマンガやゲームの話をしている中、一切ついていけない少年でした。それらにハマったのは小学校高学年が最後。

中学生になってからマンガやゲームを買った記憶はほとんどありません。

 

写真は今、愛用しているシド・shinjiモデルのギター

中学2年生の頃、テスト直前。

母親には「期末テストが終わってからにしなさい」と反対されつつも、貰ったお年玉を握りしめてIbanezのギターを買って。

 

今でもずっと大好きなバンド、シドの楽譜を買っては学校から帰ると必死に練習していたのでした。

初めてFコードを弾けるようになるまでに、何度か挫折を繰り返しながら半年くらい掛かっていたのも懐かしい。

 

「俺もあんな風にカッコいいロックスターになりたい」

同じ曲を弾いて、同じような髪型にして。もはやそっくりと言ってもいいと思うんだけど、何かが違うのはどうしてだろう?

 

高校生になる頃、もっと彼らに自分を近付ける方法を知りました。服装を真似ることなんだ。

シドのメンバーがそれぞれ更新しているブログを読んで、その私服に憧れを抱いて。

 

そもそも彼がが着ている洋服がいくらするのか、そんなことも知りませんでした。

でも同じ格好がしたい。あのマオ(シドのボーカル)が行ったお店に、自分も行ってみたい。

 

そんな思いから、ぼくは都内のセレクトショップに足を運ぶようになりました。

当時はライブハウスにも頻繁に通っていたので、早めに都内に着くようにしたりしながら。

 

初めて行ったのは恵比寿の”シェルター”

「シドのマオって、このお店によく来るんですか?」なんて聞いてみると、どうやら本当に来るらしい。

目の前にいる店員さんはマオと会話をしたことがあるなんて、すごい所だな、東京って・・・。

 

その日はお店の中でいちばん安い、3,000円で買えるキャンバス生地のトートバッグを買って帰りました。

マオと同じ店で買い物しちゃったよ、とんでもないことをした・・・なんて思いながら。

 

お店に置いてあるブランドの中でも、マオが特に好んで着る洋服のブランドがiroquoisでした。

ぼくが今でも好きなブランド、iroquoisに出会ったのはそれがきっかけ。

 

憧れのロックスターが着ているからという理由もあったけれど、いざ着てみるとぼくの好みにドンピシャだった。

ちなみにその、キャンバス生地のトートバッグもiroquoisのアイテム。今でもジムへ行くときの荷物を入れて使っています。

 

”私服参加の修学旅行”に衝撃を受ける

Pコートというアイテムには思い入れがあります

一方でぼくが都内へ頻繁に行くようになったことをきっかけに洋服が好きになったかと言われれば、そうではありませんでした。

単純に憧れの人と同じ空間を味わうことに恍惚を覚えていただけで。

 

お店で買い物なんて、お金のない高校生だったぼくにはとてもできなくて。

相変わらず音楽がいちばん大好きだったぼくは、洋服に興味なんて全くなかったのです。

 

高校生になった頃、周りの友達が雑誌や洋服の話をしていても一切関心がなく。

学校が終わったらブックオフに行こう、とばかり思っているのでした。

 

そんな中でぼくに衝撃を与える出来事がひとつ。

「修学旅行は私服参加です。北海道は寒いから、温かい格好をしてくること」

 

顔が真っ青になりました。女子に見せても平気な、カッコいい洋服なんて持ってないよ。

当時のぼくは全身”しまむら”が当たり前。洋服なんて裸を隠すものなんだから、着れればいいんじゃないか?程度にしか思ってなくて。

 

これはまずいと思ったぼくは、母親に貰った1万円を握りしめて真冬の北海道へ行くためのアウターを買いに出かけます。

ぼくにとっておしゃれの最先端だったWEGOへ。家の最寄り駅から2駅という近さの場所にもあったのですが、あえて都内へ。

そして雑誌を読んでおしゃれだと思った洋服を買って帰る。これで修学旅行も安心だ、と。

 

しかし貰った1万円で買ったのはコットン生地のダブルライダース。

帰宅するなり「こんなので北海道の冬を過ごせるとでも思ってるの?」と詰められたのでした。

 

だって、ダブルのライダースがいちばんカッコよかったから・・・。

結局、自腹を叩いて隣町のWEGOにてウールのPコートを買い足したことを覚えています。

 

大学生、洋服の楽しさに目覚める

iroquois 14ssの目玉アイテムだったペイズリー柄のシャツ

”修学旅行事件”をきっかけにようやく服装、学校生活共に異性を意識するようになったぼく。

それまでは本当に音楽のことしか考えていなかったので、途端に世界が広がりはじめます。

 

「そもそも異性と付き合うって何なんだろう?」

全く恋愛に興味がなかったぼくに、3年ほど付き合った恋人ができたのもこの頃でした。
やがて大学生になり、私服で過ごす時間も今までとは比にならないほどに増えはじめて。

高校生も終わり頃にようやく洋服に興味を持ち始めたぼくは、雑誌を読みながら今まで知らなかった新しい知識を吸収し続けている最中でした。

 

学ぶことが多く、「今がいちばん楽しい」なんてはっきりと実感できる時期。

色々なお店で洋服を買ってコーディネートを考えることに夢中になって。

 

それが楽しくて次第にアルバイトで貯めたお金を洋服代に回すようになり、大学が終われば原宿へ行くようになり。

学内でもおしゃれな人は特に目立っていたのですが、そんな友達と”アツい”古着屋の情報交換もしていた頃。

 

ぼくの大学には業界でもかなり目立つ読者モデルが通っていたので、その人発信の古着屋へ行くことも多いのでした。

定番だけれど、原宿のELCASIONには本当によく行ったものです・・・。
この頃は狂ったように洋服のことしか考えていませんでした。

アルバイト先もモスバーガーからブランド古着屋に変え、休みの日には都内の服屋巡りをし、暇さえあればネット通販で洋服を探し、雑誌を読み漁る。

 

ストリートスナップにも頻繁に顔を出し、ネットのファッションメディアや雑誌のスナップに載ることに快感を覚えていました。

1着に何万円もかけるほどの洋服オタクが、大学にはぼくを含めて2~3人。

 

今でこそ「洋服は高ければいいってものじゃない」と思っていますが、当時はどこか他の洋服オタクと値段で競っているような部分もありました。

「あいつ、今期のCOMME des GARCONSを着てるぜ。あそこまで服にお金をかけるなんて、すげえな・・・」

他の人たちはきっと、学内でも目立たない存在だったぼくのことは意識していなかったと思いますが。
狂ったように洋服のことを考え、お金をつぎ込んでいたぼくにとって特に思い出深い時期が2014年の春夏コレクション。

この頃から本格的に1着で数万円する洋服を買うようになり、初めてパリコレにも目を向けるようになり。

 

本当に色々なブランドに手を出しながら、洋服の世界にドハマりしていた頃でした。

大好きなブランド、iroquoisの14SSコレクションは本当にツボで、今でもアイテムを古着で見つければ無意識に手を伸ばしてしまいます。

 

洋服を楽しむベクトルが自己満足へ向く

”1着に何万円もお金を掛けてまで洋服を買う=おしゃれ”

大学2年生の頃に作り上げた、ぼくの中の方程式は徐々に崩れ去ろうとしているのでした。

 

きっかけのひとつは、学年を重ねる毎に大学へ行く回数が減ってきたこと。

3年生にもなると単位にも余裕が出てきて、週に2〜3回ほどしか大学へ行かないようになりました。

 

もはや見栄を張る理由がなくなってきた。

学校に行かないのに、洋服オタクたちに会う機会も減るのに、見栄を張るために高い洋服を買うって一体・・・。

 

「このアイテムにはいくらまで出せる」自分が各アイテムを買うために出せるお金の限度額も、おおよそ分かってきた頃でした。

アウターなら10万円、スウェットなら25,000円、スラックスなら30,000円・・・もちろん変動はしますが、この基準は今でも大体変わらず。

それを大幅に超えるような金額は、他の服オタクにはできてもぼくにはもうできない、と思うようになりました。

 

”ブロガー”を生業に生計を立てているぼくがブログを始めたのもこの頃。

読まれるブログって何だろう?

 

それを模索しながら色々な記事を書き続けた結果、洋服に関する記事が特に読まれていました。

自分が得意で書けることを武器にするべし。ブログを運営する上ではそれが大切だと思っているのですが、ぼくの場合はファッションなんだ。

 

じゃあぼくは洋服の、ファッションのどんな所が好きなんだろう?どうして好きなんだろう?何が好きなんだろう?

”好き”の核心を探りながら自分に書ける記事を追求してみると、どうやらぼくが洋服を好きな本当の理由は見栄を張るためじゃないらしい。

 

ぼくが洋服を好きなのは、お気に入りに袖を通せばそれだけで自分に自信を少しだけプラスすることができるから。

その1着ができるまでの過程に思いを馳せると、何だかワクワクするからなのでした。

 

音楽を好きな理由も同じだったのですが、作品に込められた意味を汲み取って考えることが好きなのです。

おしゃれをして周りの人に褒められるため、モテるためじゃない。

 

全ては自分に自信のないぼくが少しばかり胸を張れるようになるための自己満足なんだ。

ブログを書きながら自分がどうして洋服が好きなのかを整理してみると、そんな答えが自然と浮かび上がってきたのでした。

 

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ブログの在るべき姿を求めて

自分の核心に気付くも、ブロガーはぼくの本業です。

どうしてもアクセス数を稼げる記事を、収入を追求しなければ生きていくことは難しい。

 

そのために読まれる記事・・・例えば”モテるコーディネート○○選”だとか、を書いてはみるものの、どうも自分があまり面白いと思えない。

ぼくが洋服を好きな理由、学生の頃に何も気にせず書いていた記事とはどこか違って、より大衆ウケすることを第一に考えて書く記事だからです。

 

そうした記事を書きたくてブロガーをやっているんじゃない。本当に書きたいのはそんな記事じゃない。

次第に”好き”から遠ざかっていくぼくのブログを見ているうちに、自分でもそんな状況に嫌気がさしてくるようになりました。

 

このブログ(いわたの偏愛コレクション)を始めた理由はそれが大きかったです。

収入やアクセス数は気にせず、自分の好きな記事を好きなように書くため。

 

ぼくが思う、ブログの在るべき姿を追求した結果として、新しくこのブログを作ることにしたのです。

偏愛コレクションではファッションの記事を、今までメインで書いていたブログではそれ以外の記事を。

今後このように分けることで、再び心の底からブログを楽しむことができるのではないか、と考えてのことでした。

 

最初は100%自己満足で始めたこのブログ。

今では”読んでくれる人が「洋服にはこんな楽しみ方もあるんだ」と新しい角度からファッションを楽しむきっかけになればいいな”と思っています。

最も自己中心的なぼくなので、第一に自分が好きで楽しめていないと続きません。

 

多くの人に読まれるため、お金を稼ぐためのブログとは違うので、それだけは譲らないようにしたいところ。

あくまでもぼく自身が楽しめるように。そんな前提がある上で読んでくれる人が楽しめるように。

この気持ちを忘れず、今後も”いわたの偏愛コレクション”では記事を書いていきたいと思っています。

 

ぼくが洋服を好きになったきっかけと理由、そしてこのブログを開設した理由について記事を書いてみました。

これからも楽しみながら記事を書いていきますので、どうぞよろしくお願いします。

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いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。