流行が次の定番を生む。ファッションにおける過去40年の歴史が面白い

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流れて行く、と書いて流行。

それはどこからともなく現れては消え、また新しいそれが現れて・・・。

 

世間一般的なものはもちろん、ファッションに関しても、その連続でシーンが形成されています。

 

東京は独自の文化や流行の発展を繰り返しながら、今やファッション的な面でも世界中から注目を集める都市となりました。

 

そんな東京の文化と流行を、共に作りながら見守ってきたのがセレクトショップの”BEAMS”。

 

創業から40年が経った2016年、BEAMSが発売した1冊の本が、東京の流行によって形成された歴史を物語っています。

 

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BEAMSと振り返る、過去40年における東京という街

本を買うのはネット通販が主で、それも人から勧めてもらったものが殆どなぼく。

 

たまには本を手に取って選ぼうと、近所の本屋に足を運んだのがきっかけでこの1冊を購入しました。

 

先ほども述べたように、2016年で創業から40年が経ったBEAMS。

 

今や日本を代表するセレクトショップとして、東京の街を中心にストリートから流行を作り出す立場にいます。

 

そのBEAMSが、創業した1976年から現在に至るまで、東京を中心にして全国的に巻き起こった流行を振り返る1冊。

 

1994年生まれのぼくからすれば生まれる前の歴史が殆どですが、それもどこかで聞いたことのある”流行”ばかり。

 

ぼくの両親がぼくと同い年くらいの頃に巻き起こった流行を、この1冊を機に知る過程がとっても面白かったんですよ。

 

ぼくら世代の”定番”は、過去の”流行”によって作られた

本の具体的な内容について触れるとキリがないので省略しますが、ぼくがこの1冊を読んで特に面白いと感じたこと。

 

それは、ぼくら世代の”定番”は、過去の”流行”によって作られているという事実を再認識できたことでした。

 

例えば、ぼくらがコーディネートを組むとき、当たり前のように使う黒色の洋服。

 

ぼくはまれに、ほぼ全身を黒色の洋服で固めることがあります。

 

”全身真っ黒”とまではいきませんが、黒い洋服を着れば誰でも簡単におしゃれ風なファッションを楽しめるじゃないですか。

 

そんな、無意識のうちに使っている黒色の洋服でさえ、40年前は”暗い印象を与えるから”タブー視されていたそうですよ。

 

じゃあ、今ではそれがどうして多くの人に受け入れられているのか?といえば、その常識が1982年に壊されたから。

 

デザイナー、山本耀司や川久保玲の発表した”全身真っ黒”のコレクションが、それまでの業界に衝撃を与えました。

 

これまでタブーとされていた黒色の洋服をふんだんに使ったそれは、”黒の衝撃”と呼ばれ世間を圧巻。

 

これを機に、黒色の洋服を使ったファッションは東京という街で、そして世界中で爆発的に流行ったんだとか。

 

面白いことに、1982年以前、特にメンズに関しては黒色の洋服がコーディネートにほぼ使われていないんですよ。

 

登場するのはアメカジファッションやアイビールックのものばかり。

 

今では全身真っ黒のコーディネートに誰も抵抗を感じないのも、こうした過去の流行によって文化が作られてきたからなんですね。

 

流行を生むキーワードは「反動」「再熱」「広告」

個人的に、これまで東京を中心に生まれた流行はどれも「反動」「再熱」「広告」

これらの言葉をキーに読み解けると感じました。

 

例えば、1970年代後半における”ディスコ”の流行。

 

自立した大人がお金をかけてディスコへ行き、ひたすらに音楽と踊りを楽しんだ時代でした。

 

ファッションにおける流行もそこから生まれたりと、間違いなく時代を取り巻いていたディスコ。

 

そこに行けなかった、行くお金がなかった学生たちの「反動」によって生まれたのが原宿、竹の子族でした。

 

ディスコに行って踊ることができないから、街中でラジカセを囲んで踊る。

 

そんな学生たちの「反動」が、ディスコの次にくる流行を生んだのです。

 

最近の話をすると、2014年の流行は”ノームコア”でしたね。

 

無駄な装飾を一切なくし、必要最低限の機能性だけを備えた服でファッションを楽しむのがおしゃれ、という流れでした。

 

それと打って変わって翌年以降、派手なデザインの洋服が増えた”タッキースタイル”

 

これもノームコアのシンプルなデザインに対する反動から生まれた流れですよね。

 

タッキースタイルの流行に伴って、80年代の派手なファッションを模した”80’sリバイバル”が進む2016年。

 

最近の流れは、30年前の流行が「再熱」したことによって作られてきたのです。

 

ここでは省きますが「広告」も流行を語る上で欠かせないキーワード。

 

この本を読む中で、名作キャッチコピーを次々と生み出した糸井重里さんの名前をどれだけ目にしたことか。

 

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人は誰でも必ず、人から影響を受ける中で自己を形成する

”流行”とは、その時代に多くの人が影響を受けた文化をわかりやすく可視化したものだと解釈しました。

 

人は流行、もしくは何かしらに必ず影響を受けながら生きているんだと。

 

自らの内側から湧いてくる思想だけで”自分らしさ”を形成できる人なんて、きっとこの世にいないでしょう。

 

人は色々なものに影響を受ける中で、試行錯誤する中で自己を形成する。

    

過去の流行を振り返って知ることは、今の自分を形成するルーツを知るためにも、非常に面白いですよ。

 

創業40年を迎えたBEAMSならではの視点で流行を振り返る『WHAT’S NEXT? TOKYO CULTURE STORY』

 

洋服好きなら必読の1冊。手に取って読めば、過去の歴史から新しい発見が生まれるかもしれません。

 

最近立ち上げたもうひとつのブログでは、ここには書かないような洋服のマニアックな記事を書いています。

 

洋服が好きでたまらない方は、こちらのブログも是非覗いてみてくださいね。

iwataclothing.com | これからの服作りを考えるファッションメディア

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いわた (岩橋康太)

いわた (岩橋康太)

プロブロガーとして生きています。就活中、40社受けて内定がゼロだったことをきっかけに新卒で独立した23歳。コーディネートよりも作りを愛でるタイプの洋服オタクです。
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