ぼくとシドの10年間

ぼくがヴィジュアル系バンド、シドのファンになって10年が経ちました。

知ったきっかけは忘れもしない。

中学1年生の夏休み、おばあちゃんの家でスペースシャワーTVを見ていたとき。

 

我が家はケーブルテレビを契約していませんでした。

それゆえ、おばあちゃんの家へ泊まりに行ったときに音楽チャンネルを見て色々なバンドの音楽を聞くのは密かな楽しみだった。

ひたすらテレビへ向かってPVを見続けて、カッコイイと思った曲があれば、曲名とバンドの名前をメモする。

それを繰り返していたとき、当時のシドの最新曲である「夏恋」のPVが流れました。

 

ぼくはそのメロディーと、ボーカルであるマオが”男なのに女の子みたいな化粧をしていること”に衝撃を受けた。

この人たち、男なのにメイクしてる。面白いな、曲もすごく素敵だな。

 

おばあちゃん家から帰ったら、駅前のCDショップへ行こう。

今月のお小遣いはシドの新曲、夏恋を買うお金に充てよう。

・・・いや、もう駅前のレンタルショップに並んでいるかな?

 

おばあちゃんの家に何泊か泊まったあと、地元に戻ったぼくは自転車を走らせてレンタルショップへ向かう。

そこに置いてあったシドの夏恋をすぐに借りて、急いで帰ってウォークマンに取り込む。

やっぱりいい曲。カップリングの「プロポーズ」もかっこいい。

なんだこのバンドは・・・シングルに入っているたった2曲を聞いただけなのに、まるでフルアルバムを聞いたかのような満足感。

 

ぼくはレンタルショップに夏恋を返却したその足でCDショップへ向かい、夏恋の1作前となるシングルの「smile」を購入した。

smileはレンタルショップになかった。

でも、当時のぼくにはちょっと高い1,000円を払ってでもすぐにシドの他の曲が聞きたかった。

 

・・・うん、やっぱりこれもいい曲。カップリングもいい曲だ。

気付けばぼくの毎月のお小遣いは、シドのCDを買ったり借りたりするために消えていくのでした。

 

夏恋、smileと聞いているときは、曲を聞いてもPVを見てもイケメン4人組のバンドだと思っていた。

けれど、バンドの歴史を遡って・・・を続けていると、あれ?なんか、顔が怖い。

真っ青なカラコンを目に入れて、まつ毛に羽みたいなのをつけて、派手なピンクのパンツを履いている。

え?これがシドのマオ?メンバーみんな?同一人物なの?

 

これを受けてぼくは、シドが”ヴィジュアル系バンド”というジャンルに属していることを知る。

ヴィジュアル系・・・生みの親はX JAPANで、化粧しているバンドのことをそう呼ぶのか。

 

ちょっと怖いけど、曲を聞くだけじゃ伝わってこない世界観も垣間見えてまた面白いな。

ひとしきりシドの曲を聞いて、ヴィジュアル系バンドにも触れて、ぼくはその文化にどっぷりとハマっていくのでした。

当時は蜉蝣が解散して、ムックにも興味を持って、ヴィドールの初期が怖すぎて。

 

部活の朝練へ行くために早起きすると、ヴィジュアル系バンドがめざましテレビのオリコンランキングを盛り上げている。

シドとthe GazettE、ナイトメアの勢いがとんでもなかった。

この3バンドがひたすらCDをリリースしては、オリコンで2位を取ったりしているのだ。

ランキング形式で10位から発表されていくそれ。

他にランクインしているのはアイドルやらジャニーズなのに、それを押しのけて上位に食い込むド派手な人たち。

シドはもう化粧が薄かったけれど、the GazettEやナイトメアがそこに入る違和感。

・・・なんだこれ、面白すぎるな。

 

もともと周りと同じことをするのが嫌いだったぼくは、このアンダーグラウンドな雰囲気に惹かれていきました。

アジカンやBUMP OF CHICKEN、RADWIMPSの話題で盛り上がる同級生とは全く話が合わなくなって。

行くところまで行くとこんな現象が起こるので、つまらなくなってヴィジュアル系バンドに関するブログを始めたのもこの頃。

懐かしい・・・ヤフーブログでやってたな。

テスト前日だって勉強なんて一切せずパソコンに向かって。

 

テスト当日、一緒に登校している友達が歩きながらテストに出そうな問題の話をしているとき。

「とっくに授業でやったじゃん」と言われたのに、ぼくはその会話に出てくる単語のほとんどをそこで初めて聞いた。

おかげでテストの成績はひどいものでした。

 

それでも当時のぼくはどうして勉強しなくちゃいけないのか、その意味が全くわからなくて。

成績を見た親に怒られたり、落ち込んだりはしてもまたパソコンを開いてブログを書き、同じような毎日を送るのでした。

 

中学生の頃はヴィジュアル系に関するブログを。

高校生の頃は・・・勉強と部活に全エネルギーが向いていたからネットに興味がなくて。

大学生になって洋服に興味を持ってからはアメブロにコーディネートを載せたブログを書いていた。

そして、その数年後にはこのブログを始めた。

 

今となってはもはや、ぼくはブログを書くことを生業にしている。

ずっとブログを始めたり辞めたりを繰り返して今に至るぼく、ブロガーって職業は天職なのかもしれないな。

 

それもこれも全部、もしかしたらシドのお陰なのかもしれない。

周りと同じことをして生きるのが大嫌いな、捻くれたこの性格のお陰なのかもしれないな。

リアルには趣味を共有できる友達がいないから始めたヤフーブログ。

それがすごく楽しかった。

 

ゴタゴタに見えるぼくの過去も、こうして振り返ってみると軸はさほどブレていませんでした。

中学生のぼくが勉強しなかったのは、既に10年後の未来を見越していたからなんだよ、たぶんね。

この前、中学生の頃に万年成績1位だった友達と会ったとき、そんな話をした。

 

彼は国立大学に進学したのに、卒業した今は進学も就職もせずに自分の好きなことをひたすらやっている。

「大学を受験するときからずっと、どうして勉強するのか、その意味が本当にわからなくて」そう言っていた。

 

ぼくは冗談半分で「それ、俺は中学生の頃から思ってたよ。だから一回も勉強なんてしなかった」

笑いが起こると思ったのに、その友達はこう言った。

「いや、それは本当にお前の気付くタイミングが早かったんだよな。俺は大学受験の頃にそれを思った」

なんて言われて、あれ?と思った。

 

結局ぼくはひどい成績で近所の高校に進学してからは、そこにアルファベットの順番すら間違える人がいることに驚いて。

「ここでも下の方にいるのはマズい」と本能的に感じたことがきっかけで勉強を頑張るんだけど。

 

それで学年成績1位を取れたことで、ぼくでも本気でやれば何でもできるんだって、自分の可能性に気付くことができた。

今こうしてブログで生計を立てる上でもその考えは根底にあるから、それを知れてよかったな。

 

何が言いたいのかよくわからなくなってきたけど。

要は人生に起こる全ての出来事には絶対に意味があるんだなって、そんなことを言いたくて。

 

それも、先日10年ずっと大好きなシドのライブに久々に行ってきたからかな。

ぼくの人生、これまでの10年を振り返ってそんなことを思いました。

先なんて全く見ないでガムシャラに、わりと何も考えずに生きてきたこれまでの人生。

振り返ってみれば、起こった全ての出来事には意味があったんだな、なんて。

 

そうそう、シドのライブを見に行ったのは日本武道館だったんですよ。

本当は9年前、シドが武道館で行ったメジャーデビュー記念ライブにも母親と行くつもりだった。

・・・けど、その少し前にぼくが部活の大会をサボったんだった。

 

サッカー部だったけど、ぼくは”2軍のエース”だったし公式大会に出る機会はないし、行かなくていいやって。

それに怒った母親にせっかく取った2枚分のチケットを奪われて、行けなくなったんだっけ。

逆ギレしたぼくが部屋の壁を蹴飛ばしたら穴が空いちゃって、今度は父親にこっぴどく怒られたのも覚えてる。

 

それも今は笑い話。

9年越しに、母親とそんな話をしながらシドのライブを観に武道館へ行きました。

ちなみに母親とシドのライブに行くのは7年ぶりで、最後は東京ドームだった。

 

シドを好きになった10年前、中学生だったぼくは1人で都内へ行くのはちょっと不安で。

母親にライブへ連れていってくれとお願いして、チケットを取って、シドの曲をひたすら聞かせて。

そうして初めて行ったライブは、シドを知ってから1年後の2008年の代々木第一体育館。

シドがメジャーデビューを発表したその瞬間を目の当たりにしたのでした。

 

それからというものの、今でも親子2人してシドの大ファンで。

先日発表された2017年のホールツアー、母親は「その気になれば5回は行けるよ」と、とにかく乗り気。

初日でせっかく地元に来てくれるから、ぼくはひとまずそれに行きたいな。

 

ファンになってからの10年間を振り返ってみれば、シドというバンドはぼくの人生に大きな影響と気付きを与えていた。

このバンドに出会えて本当によかったな。

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いわた (岩橋康太)

いわた (岩橋康太)

プロブロガーとして生きています。就活中、40社受けて内定がゼロだったことをきっかけに新卒で独立した23歳。コーディネートよりも作りを愛でるタイプの洋服オタクです。
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