
リーバイスのデニムパンツは、シルエット毎に異なるそれらに数字で名前が付けられています。
ブランドを代表する永久定番のモデルと言えば「501」と呼ばれる1本。
年代によって若干の違いこそありますが、501の特徴は細過ぎず太過ぎず、地面へ向かってストンと落ちるストレートシルエット。
アメリカンカジュアルの王道を作り上げ、誕生から今に至るまで130年以上経った今でも世界中で愛されている1本です。
リーバイスにはそんな501以外にも、ファンの間では定番とされているモデルがたくさん存在しています。
今回はその中から、ぼくも最近購入した「517」と呼ばれるモデルのシルエットと特徴をご紹介。
ブーツカットシルエットの人気モデル「517」

517はリーバイスが展開している「ブーツカットシルエット」のデニムパンツ 。
ブーツカットを簡単に説明すると、裾へ向かうに連れてパンツの幅が広がっているシルエットのこと。
ハイカットの作りで履き口が高く作られているブーツを穿いたときに足元や全体のシルエットを美しく見せるための作りです。
ここ数年はずっと、裾へ向かうに連れて幅が狭まっていく「テーパードシルエット」が流行っていますが、それとは真逆の作りになっています。
パンツのシルエットにも流行りがあり、流行は巡るものなので、そのうちまたブーツカットのブームは巻き起こるかもしれませんね。
日本ではバブリーな時代に流行っていたイメージがあります。

後ろから見てみると、こんな感じ。
「517はブーツカット」という情報こそ知っていた上で購入しましたが、個人的には「もはやストレートシルエットと大差ないのではないか」と思っています。
517は「アメリカ製」と「ユーロ製」でシルエットが異なる

と思っていたら、思わぬ事実を知ることに。
「517なのにブーツカットじゃないんだ」と、古着屋さんで試着をしながらモヤモヤした気分でした。
でも、これはどう見てもブーツカットではない。
もしそうだとしても、控えめ過ぎないか?と思っていたのですが、調べてみると謎は解決。
同じリーバイスの517でも「アメリカ製」か「ユーロ製」かでシルエットに違いがあるとのことでした。
本場であるアメリカの517は裾へ向かって広がるブーツカットシルエット。
対してユーロ製の517は細めのストレートで、ほぼ501と似たシルエットだというのです。
穿いてみた感じだと、なんならテーパードが効いている分、ユーロ製の517は501よりも細身に感じています。
調べてみる限りだと、ユーロ製の517には「MADE IN UK」と記載のあるものが多いよう。
ぼくが購入した1本にはその表記こそありませんが、シルエットからしてアメリカ製でないことはほぼ間違いありません。
リーバイスの永久定番「501」とシルエットを比較してみる

517を単体で見ただけでは特徴が分かりづらいので、ぼくが持っている501の写真も載せてみます。
ウエスト部分から裾に至るまで、変化球なしで真っ直ぐストンと綺麗な直線を描くのが501によるストレートシルエットの特徴。
誕生してから今に至るまで、ずっと世界中で愛され続けているリーバイスの「501」
アメカジスタイルや古着に興味があるのなら「迷ったらこれ」といった感覚で買ってもまず間違いのない1本です。
「501」と「517」のシルエットを実際に穿いて比べてみる

どんな洋服でも、当たり前ですが人が着たときや穿いたときに美しく見えるシルエットを追求して作られているもの。
ただただ写真を撮って文章を並べただけでは違いが分かりづらいので、両方を実際に穿き比べてみます。
真っ直ぐ地面に落ちる男らしいストレートシルエットの「501」

まずは「501」を実際に穿いているときの着用画像から。
裾が長いので太めにロールアップをしていますが、穿いてみると土管のようにストンと落ちる真っ直ぐなシルエットが際立ちます。
小細工なしの、男らしい真っ向勝負のシルエット。
特別足を長く見せてくれるような形ではありませんが、誰が穿いても抜群に男らしい正統派な雰囲気を演出してくれます。

横から見るとこんな感じ。
古着デニムの宿命ですが、たまたま見つけた好みの色落ち具合をした501は、ぼくのジャストサイズよりは少しだけ大きめ。
お尻付近で生地がやや余ってしまっていますが、仕方のないこと。
ごく普通のレギュラー古着として2,000円台で購入したので全然我慢できますが、これが数十万円〜百万円レベルになってもサイズと色落ちの問題は付き物です。

最後に後ろから。
普段はここまで太めに折り返してはいませんが、こうして見ると幅の広いロールアップが目立ちます。
サイズが大きい分、裾が長く細めにロールアップをすると裾がスニーカーに当たるあの感じが少しだけ気になってしまう。
それも理想的な色落ちの1本に出会えたのなら、我慢すべき部分なのかもしれませんが・・・。
股上から裾へかけてシルエットのメリハリが美しいユーロ製「517」

対してこちらが今回ご紹介するユーロ製の「517」を実際に穿いたときの着用画像。
501よりも股上が深めに設計されているので、腰回りは余裕のあるゆったりとしたシルエットに。
そのまま地面へ向かって真っ直ぐ落ちる訳ではなく、膝付近から裾幅が徐々に狭まっていきます。
裾をロールアップしているからなのか、足元はむしろスッキリした印象になっています。
横から見るとこんな感じ。
明らかに501よりも細い作りになっています。
517に関してはサイズがぴったり合っていることもあり、かなりスタイルを良く見せてくれています。
501とはまた違った雰囲気や色落ち具合を気に入って購入。
色落ち具合も、サイズ感もぴったり自分好みの古着デニムにはなかなか出会えません。
それを探す過程が楽しかったりもしますが、時には心が折れそうになることも。
せっかく出会えたこちらの517は大切に穿いていきたいと思います。
生産国やモデルによって全てシルエットの異なるリーバイスのデニムたち
ぼくもマニアというほど詳しい訳ではありませんが、リーバイスのデニムにはとにかくたくさんのモデルが存在することだけは知っています。
今回の517のように、生産国によってシルエットが異なるモデルまで存在する。
モデル名がほとんど数字のため、こんがらがってきそうですが、同じブランドでもこれだけ種類の異なるデニムがあることを知ると非常に興味を持ってしまいます。
今後もモデルの異なるリーバイスのデニムを買ったときには、定番モデルの501とシルエットを比べながら記事にしてみたいところ。

いわはし

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