後世に残したい一級品ニット。手編みから伝わる温かさに思わず「ありがとう」と呟いた

ニットを買いまくっている気がします、最近。
今月はやたらと洋服を買っていて、ブログやYouTubeでも紹介できていないものがまだまだあります。
どれも素敵な洋服ばかりなので、とにかく魅力を伝えたい。
 
正直なところ、ぼくはネット通販で洋服を買って満足した経験が今までにあまりありません。
洋服の良さって実物に触れないと、試着しないと分からないということに気付いてしまったんです。
 
だから好きなブランドのアイテムくらいしか買うことがなくて。
いくらか生地や素材の感覚を掴めて、自分が着たときにどんな風に似合ってくれるかを予測できるからです。
 
大学生になった頃から洋服を好きでいるぼくですが、今日に至るまでたくさん、洋服の買い物で失敗を繰り返してきました。
つい最近になってようやく、自分にはどんな服が似合うのか?を感覚的に掴めるようになった気がします。
 
そんな中、欲しいと思っていながらも「実物を見て着て買えないからな・・・」と購入を躊躇していた、でも購入に至った1着のニットが届きました。
ネット通販で洋服を買って、大正解だったのが今回。一生大切に着ていきたいと思えるニットに出会いました。
 

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職人さん手編みのニット。iroquoisの「ハンドニットインターシャ」


このブログではお馴染み、そしてぼくが大好きなブランド「iroquois」のハンドニットインターシャと呼ばれるニット。
2013年の秋冬コレクションで発表された1着なのですが、当時のコレクションにぼくはとても思い出があるんです。
 
5年前。当時19歳の大学1年生だったぼくは、憧れのロックバンド「シド」のボーカルがiroquoisで買い物をすると知り、恵比寿にあるお店へ足を運ぶことに。
「有名なミュージシャンが買い物をする服屋さんってどんな感じなんだろう?」
 
店内に足を踏み入れてみると、ぼくが普段行くような服屋さんとは雰囲気が全く違う。
人がたくさんいて、店員さんが大きな声で「いらっしゃいませー!」と叫んでいるような、あの場所とは全然違う。
 
こじんまりとした、でも狭すぎない空間に洋服が、ゆとりを持って並んでいる。
店内に並んだラックそれぞれの距離が広く取られている。
 
全ては1着ずつの洋服が見やすいように。落ち着いた空間で試着をしたり、その芸術的な洋服たちをゆっくり眺められるようにするための配慮なのでしょう。
当時のぼくはそんな異空間に足を踏み入れて、ガチガチに緊張しました。
というか最近は行けていませんが、今行っても少し緊張すると思います。
 
ここではぼくは”大勢いるお客さんの1人”になることはない。
お店の立地も作りも、むしろお店側が1人1人のお客さんとゆっくり向き合うための配慮だったのでしょう。
当時のぼくには、やはりその姿勢も嬉しいけれど、緊張するものではありました。
 
そんな中で初めてiroquoisで洋服を、モッズコートを買ったのが2013年の秋冬シーズンなのでした。
事前にネットで見て「これが欲しいな」と決め、試着しながらサイズを確かめるためお店に足を運ぶ。
 
当時のぼくにとって、アウターであっても1着の洋服に5万円を払うというのは、なかなか大きなことでした。
1ヶ月のバイト代の半分以上を、その1着のために使うという。
 
そのコートは後に、雨の日に原付通学をした帰りに転んでしまい、COMME des GARCONSのニットと共に穴が空いてしまうという災難に遭遇してしまった訳ですが・・・。
 

思い出のモッズコートを購入した2013年の秋冬コレクション。
同じタイミングでお店に並んでいたのが、この「ハンドニットインターシャ」でした。
 
定価で言えば、こちらはモッズコートと同じ5万円。
当時のぼくは「ニットで5万円。大人になったら、こういう服を買えるようになる日が来るのかな?」なんて思っていました。
 
正直、今でも”5万円のニット”となれば、いくらデザインを気に入っても即決はできないと思っています。
「いいな」と思って、でも値段で少し躊躇する。
店員さんのお話を聞いて、製品が完成するまでの背景にある話やこだわりを知って、そこに魅力を感じ欲しくなって、購入。
 
ぼくが3万円以上する洋服の買い物をするときは、いつもこんな感じです。
今ぼくがお店でこの1着と出会っても、きっとそんな過程を経て購入に至るはず。
 
そんな1着を5年越しにブランド古着で手に入れました。
これ、実物をじっくりと見れば見るほど、その魅力に深く惚れ込んでいってしまいます。
 

なんせ手編みのニット。作り上げるまでの苦労が計り知れない

商品名にもありますがこれ、手編みのニットなんですよ。
手編みって。手編みのニットって・・・。作り上げるまでの苦労が計り知れません。
 
これだけ技術が発達した現代において、なぜ手編みという手法を取ってこの1着を作り上げたのか。
 

袖部分にも手編みで表現された柄

その答えは、ニットの表情を見ればすぐに浮かび上がってきます。
温かみのある雰囲気を持った、優しいニットを作りたかったから。理由は、それに尽きるのではないでしょうか。
 
このニットには、機械で編むのでは絶対に表現できない暖かさが、柔らかさが、優しさが宿っています。
機械編みの、大量生産へ向けた冷たさは一切ない。着る人のことを考えた丁寧な仕事と愛を、パッと見ただけでもひしひしと感じるのです。
 
届いた1着を見て、最初の感想は「ありがとう」でした。
何だか、ただならぬ優しさを感じるんです、この1着からは。
こんな素晴らしいニットを作ってくれてありがとう、です本当に。
 
商品名にもある”インターシャ”とは編み方のことで、色が切り替わるごとに糸を裏で繋ぎ合わせる編み方を指すそう。
 

こちらはニット裏側の写真なのですが、撮ったタイミングでは”インターシャ”に関する知識はありませんでした。
「裏側、何だかすごいな。手編みって感じがする。よく分からないけど、でもとんでもなく凝っている気がする」とだけ思っていて。
 
ニットに使われているのは赤と黒の2色。これらを色が切り替わるごとに裏で繋ぎ合わせながら編んでいく、インターシャ編み。
今回で言えば、雪の結晶柄を表現するために2色の糸を裏で繋ぎ合わせていた、ということになるんですね。
 

何が凄いって、ボディがバイカラーなこと。その上で柄を表現する技術の高さ


インターシャ編みに関する知識を得て「なるほどね」と思っていたぼくですが・・・いや、それだけじゃ済みませんでした。
 
パッとボディを見て気付いたのですが、このニットはボディ自体の色味が赤と黒のバイカラー(2色の切り替え)になっているんです。
当時、バイカラーってめっちゃ流行っていたんですよね。シャツでもニットでも、服の上下で大胆に色を切り替えるバイカラーのアイテムが
 
この1着も、その年の流行を実は取り入れたデザインになっていました。
手編みのニットをバイカラーで作り上げて、そこにボディと同じ2色使いで柄を形成する、となると・・・。
 
上の黒ボディ部分では赤色の糸を使って柄の線を縁取っていき、内側にはボディと同じく黒色の糸を使うことで柄を浮き立たせる。
下の赤ボディ部分では、それと反対のことをする。
 
ボディが単色で、その上にインターシャ編みで柄を形成するならまだ分かります。
2色使い、バイカラーのボディ上で大きな柄を形成するなんて、ボディに使っていない色を使って線を縁取り、内側をボディの同色で編み込んでいくなんて。
 
・・・なんと気の遠くなるような、細かくて手間の掛かる作業なのでしょうか。
バイカラーのボディ上でそんなことを、しかも手編みで行ってしまう職人さん。その技術の高さに脱帽してしまいました。
 

それでいて表面には柄のアクセントになるような、立体的で可愛いアクセントが所々にポツリ。
改めて、職人さんは本当にえげつないことをされています。
 
価値を値段だけで測るのもどうかとは思いますが、これだけの手間を掛けて生産されていること。
手間が掛かるがゆえに大量生産はできないこと。
それらを考えると、このニットの販売価格が5万円だったことも大いに納得できませんか?
 

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何十年経っても大切に着続けたい、最高かつ正真正銘の本物ニット


布団やらダンボールやら、めちゃくちゃ色々と映り込んでいますが、ひとまず着用画像を撮ってみました。
着丈は少しだけ短め。サイズ感は身長178cm、体重64kgのぼくでほぼジャスト。
 
着てみてもやっぱり、冗談じゃなく手編みの暖かさと温もりを確かに感じます。
機械で編まれたそれとは違う優しさと柔らかさ。これぞ、後世に残したいと思うような正真正銘の本物ニット。
 
ぼくがずっと持ち続けて、着続けて、リアルヴィンテージになっても着続けていたい。
渋く着こなせるようなおじいちゃんになりたいものです。
 
そう思わせてくれる、超一級の素晴らしすぎる1着。
今年はたくさんニットを買いましたが、その中でもいちばん買って良かったと思える1着でした。
 

首元にも装飾。隅から隅まで、とにかく凝っています。

実はこのニットを欲しいと思った最初のきっかけは、「シド」のボーカルがご自身で購入されたこのニットを着て、ブログに写真を載せていたからでした。
当時は手に入れることができなかった同じ1着を、5年越しで手に入れて。
 
ぼくにはブログを書いたり動画を載せたり、自分で洋服を作ったりと活動をする中での目標として「憧れのミュージシャンと一緒に仕事をする」という野望があります。
いつかそれを叶えたとき、このニットを着て会いに行けたらいいな、と思っています。
 
それが口だけにならないよう、日々の活動を地道に積み重ねていくこと。
その大切さを、忘れそうになったときにはこのニットを眺めながら思い出せるように。
そしていつか、このニットを着て会いに行けるように。
 
とても素敵な1着に、さらに思い出を積み重ねて、もっと大切にしていきたいな、と思っています。
 
今回ご紹介したニットはブランド古着のネット通販にて購入しました。
ぼくが実店舗、ネット通販共によく利用するRAGTAGはアプリで簡単にブランド古着を探すことができて便利。
比較的安く購入することができるので、とてもおすすめです。

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いわた

いわた

1994年生まれの24歳。大学在学中に「小遣い稼ぎがしたい」という理由でブログを始める。就活を行うも、面接に落ちまくったことから新卒で職業「ブロガー」として独立。現在は2017年8月に開設したファッションブログ「いわたの偏愛コレクション」と共に、2つのブログを運営している。
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