今、着たい服をすぐには着れない。経年変化好きの悲しい性

ぼくが洋服を好きな要素のうち、ひとつは”経年変化”
着用するにつれて表情に変化を魅せてくれる服のこと。普通、モノは使えば使うほど劣化して捨てられる一方ですが、洋服の中にはそうじゃないものも存在します。
 
その代表格が、レザーとデニム。これらが、着るにつれて重ねる変化は決して劣化ではなくて。色落ちやシワを刻むにつれて、何とも渋くて奥行きの深い表情に変わっていくんですね。
いい歳の重ね方をしているオジさんは表情がイキイキしていて、そうじゃないオジさんは目が死んでいるのと同じように。
 
経年変化を重ねていく服、レザーやデニムは前者のように。それ以外の服は後者のように歳を重ねていきます。
ぼくはそうやって、歳を重ねていくごとに格好良くなっていく洋服が大好きです。経年変化を魅せてくれる服。その将来をたのしみにしながら、共に時を重ねる。
経年変化を楽しむとなれば、その過程が楽しいこともありますが、このファッションの楽しみ方には永遠の時差があるんですよね。
 
デニムにも、憧れの色落ちがあるとする。するとぼくはそれを穿きたくてリジッドからデニムを穿き込んでいるので、実は穿きたいデニムを穿けていないことになって。
色落ちを楽しんでいる。過程を楽しんでいる。それはもちろんある。ただ、本当に穿きたいのは理想の色落ちをした1本。
 
それを穿くために、今穿いている。その過程で共に時を過ごす相棒としての愛着が芽生えてはいきますが、”穿きたいデニム”そのものではないんですよね。
 

ぼくが購入したAdidasのSUPERSTARもそう。レザー素材のそれに、ぼくは数年履き込んでクタクタになった姿を理想として重ねています。
そこを目指して、そんなSUPERSTARを履きたくて、ぼくは新品のそれを買ったんです。
 
「それなら最初から古着のデニムだったり、スニーカーを買えばいいじゃない」
そう思われるかもしれません。でも、そうじゃない。何だってそうだと思いますが、簡単に手に入るものに愛着って、どうしても持てなかった経験はありませんか?
好きな女の子より、自分のことを好きな女の子と付き合う。それじゃあ、本当にその子のことを好きになれはしない。
 
理想の色落ちをしたデニムって、古着屋さんに行けば2,000円や3,000円で簡単に手に入ります。
でも、手に入れる過程に障害が少ないと、どうしても愛せない。愛着を持てません。
苦労して手に入れるもの。心の底から愛着を持てるもの。そんなものにだけ、ぼくにとっては価値があります。
 
だから”いつか”を夢見て時を共にする。ぼくがレザーやデニムなど、経年変化を魅せてくれるアイテムに対して抱いている想いは、そういった類のものなのでした。

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いわた

いわた

1994年生まれの24歳。大学在学中にブログを始め、卒業後はブロガーとして独立。主にファッション系の記事を書いています。
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